
愛犬家が増える昨今。
市販のドッグフードもいいけれど、手作りで、しかも簡単に作ることが出来たら魅力的だと思いませんか?
今回はフードドライヤーを使った手作り愛犬おやつについてご紹介します。
フードドライヤーで作る愛犬おやつのメリットとは?
無添加・信頼の原料で作ることができる

フードドライヤーで作るドライフードの最大のメリットは,市販のドライフードに比べ、原料にこだわることが出来る点ではないかと思っています。
市販のドライフードには、ものにはよりますが、保存料等が添加され、また原産地に不安を覚える場合も少なくありません。
身体は食べものから作られるため、目に見える安心の食材で、簡単に作ることが出来たら嬉しいですよね。
もちろん、人間にも美味しく作ることができるので、野菜や果物など一緒にシェアして食べられるのも魅力の一つです。
持ち運びに便利

フードドライヤーで乾燥させれば、生鮮食品でも日持ちは長くなります。常温で持ち運び、携帯しやすくなるので、生鮮食材に比べて便利さがUPします。
但し、保存期間に関しては食材・乾燥条件によって異なるので具体的には言えないものの、1か月以上の長期保存は避け、早めに食べきるよう心掛けてください。
また、安全上冷蔵庫保存、長期になるなら冷凍保存が望ましいでしょう。
好みで栄養や固さの調節が可能

保存性や無添加などの上記のメリットを活かしながら、かつ、「必要な栄養素を補って健康であってほしい」という願いも実現しやすいのが、手作りで作るおやつの良いところです。
体重が気になるなら低エネルギーに、
便秘体質であれば水分量や食物繊維を調節しながら、
疾病予防や体の不調に合った食材を、
味の濃さは控えめに・・等、ワンちゃんの健康管理に一役買ってくれるでしょう。
また、乾燥具合の調節も可能なので、嗜好や健康状態に合わせて仕上げられることも魅力です。
市販のドライフードよりも、風味豊かで美味しくワンちゃんには好評なことが多いです。

↑撮影協力してくれた「なかちゃん」。普段は小食なのに、勢いよく食べてくれました。
愛犬おやつレシピ
「乾燥させる」という観点では、自然乾燥やオーブンなどでも作ることが出来ますが、風味が飛び易く、時間がかかったり、部分的にこげたりしがち。フードドライヤーなら食材の風味を残しながら、簡単に作ることができます。

Q:作る際の味付けは?
調味料は基本的に不要とされています。犬は嗅覚も優れていますし、人間とは味の感じ方も違います。特に、塩分の取りすぎには要注意。体重5Kgのワンちゃんの塩分摂取量の目安は0.18g/日。人のお味噌汁1杯分が1.2gですから、かなり少ないことがわかります。 犬は人間に比べて汗腺が発達しておらず、発汗量が少ないことから、人間ほど塩分を必要としないため、過剰摂取は控えましょう。
肉・魚
筋肉や内臓等、身体を構成するたんぱく質を多く含み、健康的な身体づくりに欠かせない栄養素です。犬は、人よりもたんぱく質を多くの割合必要とします。
お肉・お魚ジャーキーの作り方

1.肉は均一にカットするため半冷凍し、薄く5㎜程度にスライスする。
※均一にカットすることで、乾燥具合も均一に仕上がり易くなります。
※繊維を断ち切るようにカットすると、手でちぎり易く、小型犬の場合等、具の大きさを後で調整しやすく便利です。
※冷凍しない場合は、綿棒などで均一な厚さに伸ばしてもOKです(冷凍したものを綿棒で伸ばそうとするとちぎれやすいので注意しましょう)。
2.フードドライヤーに1を並べ、70℃×4時間程度でフードドライヤーを開始し、好みの固さになるまで追加する。
3.清潔な保存容器に入れ、冷蔵庫・冷凍庫で保存する。
保存期間は乾燥具合によりますが、乾燥させるほど長く保存が可能です。
水分を残したソフトな仕上がりがお好みの場合は早めに食べきるか、冷凍保存しましょう。
◆お肉の選び方
人間用とは異なり、高脂肪で作る必要はありません。
部位であれば、鶏ささみ、鶏胸、ヒレ肉等脂肪分の少ない肉をチョイスし、鶏皮など、脂身は取り除くと良いでしょう。
また、作る際に脂肪分が高いと、乾燥もしにくくなります。
魚も良質なたんぱく質を含みます。青魚などは、DHAやEPAが豊富です。脳の働きを良くし、老化予防に効果的な脂肪酸です。
◆設定温度
温度設定は衛生面より70℃にしています。参考にさせてもらった、ペットフード安全法(農林水産省制定)では具体的な加熱温度や時間は設けられていませんが、食中毒予防を考えて、高温での加熱が望ましいでしょう。
◆加熱時間
70℃加熱の場合、5㎜スライスの食材で4時間程度を目安にしていますが、
固い食感、ソフトな仕上がり・・と好みの仕上がりに出来るのが手作りの良いところ。固さに応じて時間は調整しましょう。カットの厚さ、油分や水分の含有量にもよりますので、かけすぎることのないよう、タイマー機能があるものであれば、4時間ほどに設定し、あとは様子をみながらタイマーを追加し好みの固さに仕上げましょう。
↑鶏むね肉(乾燥前・後):脂身をとり、繊維を断ち切る様にカットしています。
↑鶏ささみ肉(乾燥前・後):繊維を断ち切る様にカットしています。
筋はとっていませんが、とった方が手では裂きやすそうでした。
↑まぐろ(乾燥前・後):肉よりも柔らかく、手でもちぎりやすい固さです。
↑鮭(乾燥前・後):塩鮭は避け、塩分の低いものを選択して下さい。
注意:肉を使う際に、以下の食材は注意しましょう
【内臓系の肉】:ビタミン、ミネラル豊富ですが、ビタミンAの過剰摂取が食欲不振、関節炎を引き起こすことがある。与えすぎに注意。
【骨】:噛んで割れることで消化管に刺さったり、歯が欠けたりする恐れがあるため注意。
野菜・きのこ
食物繊維を多く含むので、整腸に働きかけたり、ビタミン・ミネラルは体の働きを助け、生命維持に不可欠な栄養素です。
エネルギーも少ないものが多いため、ダイエット中のワンちゃんにもおすすめです。
乾燥野菜・ドライフルーツの作り方
※ドライフルーツの作り方も同じなので、まとめて記載します。
1.食材は5㎜程度にスライスし、フードドライヤーに並べる。
2. 40℃×10時間程度でフードドライヤーを開始し、好みの固さになるまで追加する。
3.清潔な保存容器に入れ、冷蔵庫・冷凍庫で保存する。

◆野菜の選び方
避けた方が良い食材(後述)を除いて、あらゆる食材が可能です。
人間では捨ててしまいがちなブロッコリー、キャベツ、白菜の芯なども活用できます。
とりたい栄養素を意識して、野菜やきのこをチョイスするのもいいでしょう。
◆設定温度
野菜の設定温度は40℃と低温にしています。
高温でも美味しく作ることができ、その分仕上がりが早いのですが、高温では香りが飛び易かったり、たんぱく質から成る酵素が失活してしまいます。低温にすることで香りや酵素を残すことができるのが低温乾燥のメリットと言えるでしょう。
◆加熱時間
40℃で乾燥する場合、70℃設定より時間がかかります。3~5㎜スライスの場合、10~18時間ほどを目安に、好みの固さに応じて時間を追加、削減等して下さい。
↑パプリカ(乾燥前・後): 輪切りカットが可愛いのですが、まんべんなく並べようとすると面積をとるため、沢山作るなら赤パプリカのようなカット形状に。
↑まいたけ、しいたけ(乾燥前・後): まいたけは手でちぎりました。乾燥後は小さくなり、特に下に落ちやすいので、クッキングシートを下にひいています。
↑ミニトマト、ブロッコリーの茎、芯(乾燥前・後):ミニトマトは半割にしましたが、厚さがあり、また水分が多いため他の野菜より乾燥時間が必要です。
↑キャベツ、キャベツの芯(乾燥前・後):キャベツの葉は薄いものの、他の野菜と同じくらいの乾燥時間でした。
↑大根、人参(乾燥前・後):根菜である両者は、他の野菜よりも短めの乾燥時間です。

↑撮影協力してくれた「ボビちゃん」。
お野菜が大好きで、画像に残しづらい程食べるのも一瞬でした!
注意:野菜を使う際に、以下の食材は注意しましょう
【タマネギ、ネギ、ニラ等のユリ科ネギ属の野菜】:アリルプロピルジスルフィドという成分が赤血球を破壊。貧血、下痢、嘔吐や発熱を引き起こす可能性が高い。
【トマトやナスのへた、じゃがいもの芽】:含まれるソラニンが中毒を起こす。
フルーツ
ビタミンを多く含み、体の機能を助ける働きをしてくれます。

市販のドライフルーツには、砂糖や保存料等が添加されているものを多く見かけます。しかし、これでは愛犬のおやつにするには糖分が多すぎてしまい、肥満や虫歯をひきおこすので注意が必要です。
簡単に手作りで作ることができれば、人間のおやつとしても十分美味しいので、ワンちゃんと一緒にシェアして食べることができるのも、嬉しいポイントです。
ドライフルーツの作り方は野菜と同様です。
設定温度も野菜同様の理由から40℃、加熱時間も同じく10~18時間を目安に調整します。
もちろん、より高温でも美味しく作ることが出来ます。
フルーツは、後述する避けた方が良いものを除き、様々な種類で作ることが可能です。
キウイ、イチゴ、バナナ等、栄養価が高いフルーツがお勧めです。
↑キウイ、バナナ(乾燥前・後):キウイは酸味が、バナナは甘みの強さが特徴的に。
↑柿(乾燥前・後):優しい甘さが残る仕上がり。季節ものですが、ビタミンCやカロテン等栄養価が高いフルーツです。
↑りんご(乾燥前・後):この量で約1/3個分。沢山量が出来ます。
注意:フルーツを使う際に、以下の食材は使用を控えましょう
【ぶどう・ほしぶどう】:嘔吐や腎不全を起こすことも。ぶどうの皮は与えないこと
【いちじく】:ソラレン、フィシンという物質が中毒症状を引き起こす
【プルーン】:未成熟なプルーン、茎や葉などにアミグダリンという青酸中毒物質が含まれる。
【ざくろ】:大量にたべることで、下痢や嘔吐をひきおこす。
ジャーキーと乾燥野菜で作る簡単スープ
最後に、これまで作ったお肉や野菜で作る超簡単、具沢山スープのご紹介。こちらはおやつというより食事です。
乾燥させた食材は、うま味が増してスープにすると出汁要らず。
カットもされて保存も効く食材は、ぱっと作ることが出来て便利です。

作り方は、フードドライヤーで作った野菜・肉類を器に盛り、お湯を注ぎ、冷ますだけ。
具材は犬種などに合わせ、適当な大きさにカットしてください。
味付けですが、前述したように、調味料は基本的に不要。人間の味ほど濃くする必要はありませんが、お好みでお味噌をほんのひとつまみ、風味付けで入れてもいいかと思います。
最後に・・どんなフードドライヤーが向く?
◆容量
フードドライヤーで作ると、並べた食材はかなり小さくなり、予想よりことがわかります。
そのため、スペースが許せるのなら、容量は大きい方が個人的にはおすすめです。
表面積が大きい、段数が多い、この2点に着目していただけると良いと思います。
◆設定温度
今回、食肉の場合70℃、フルーツや野菜の場合40℃をご紹介したことから、温度の設定範囲は40~70℃をカバーしているものが望ましいかと思います。
◆タイマー機能
必須ではありませんが、あったほうが便利です。長時間乾燥させるため、就寝中や、外出中にもかけておき、目当ての仕上がりを過ぎてしまうことの無いように止まってくれると嬉しいですよね。
参考文献:
・農林水産省 『ペットフードの安全関係』,(R2.4.23)https://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/petfood/
・環境省自然環境局 総務課 動物愛護管理室, 『飼い主のためのペットフード・ガイドライン~犬・猫の健康を守るために~』,(H30.12.6), http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/petfood_guide_1808.html
・須崎恭彦,『かんたん!手づくり犬ごはん』,株式会社ナツメ社,(2007)
・奈良なぎさ,『楽しく作るカンタン60レシピ 愛犬おやつ』,株式会社イースト・プレス,(2010)
・俵森明子,『犬ごはんの教科書』,株式会社誠文堂新光社,(2018)
・俵森明子,『7歳からの老犬ごはんの教科書』,株式会社誠文堂新光社,(2019)
フードドライヤー(AB-DF01)動画公開中
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有効内容積 | 10リットル |
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外形寸法 | 約W330mm×D250mm×H285mm |
コード長 | 約140cm |
重量 | 約2.7kg |
定格電圧 | AC100V |
定格消費電力 | 250W |
定格周波数 | 50/60Hz |
セット内容 | 本体×1、トレー×5、蓋×1 |
タイマー | 1-48時間 |
温度調節 | 40℃-70℃(5℃刻み) |
名入れ | 可 ※別途名入れ商品をカートに入れ詳細設定の上、一緒にご購入ください |
JAN | 4571497896804 |